複数の条件のうち、どれか1つでも当てはまればOK!そんな“やさしい条件判定”をしてくれるのが「OR関数」です。
IF関数と組み合わせれば、「この条件か、またはこの条件を満たすなら○○」といった実務にピッタリな処理が簡単にできます。
本記事では、OR関数の使い方を初心者向けにわかりやすく図解付きで解説します。IF関数との組み合わせ方や、よくあるミスとその対処法まで紹介するので、実務でもすぐに活用できますよ!
OR関数(マッスルたけちゃん)





OR関数とは?(初心者向け解説)
OR関数は、複数の条件のうち「いずれか1つでも真(TRUE)」になれば、全体をTRUEと判定する関数です。
主にIF関数と組み合わせて、条件の一部を満たす場合に特定の処理を行いたいときに使います。営業や経理などの実務で、複数の基準を満たすかどうかを柔軟に判断する際にとても便利です。
OR関数の特徴
- 複数の条件のうち1つでもTRUEなら、全体としてTRUEになる
- 最大255個までの条件が設定可能
- IF関数との組み合わせで自動判定に使える
- AND関数とは真逆の動作をする
- 条件式の記述ミスによりFALSEになりやすいので注意が必要
OR関数の構文(入力方法と引数)
OR関数の基本構文は以下の通りです。
【引数の説明】
引数名 | 説明 |
論理式1(必須) | TRUEまたはFALSEを返す条件式(例:A1>50) |
論理式2(任意) | 2つ目以降の条件式(最大255個まで指定可能)) |
※複数の論理式をカンマで区切って指定します。これらの論理式のうちどれか一つでもTRUEであれば、OR関数はTRUEを返します。
例:C2セルは、B2セルが100,000以上またはC2セルが5以上だったらTRUEを返す式

OR関数だけだと、TRUE,FALSEしか返さないが、IF関数も使えば、さらに見た目が良くなるぞ!次に具体的な使い方は、「OR関数の応用テクニック|仕事で役立つ活用法」で説明する
OR関数の使い方(具体例付き)
以下のような表を例に、OR関数の使い方を説明します。
例:売上が10万円以上 または 出金件数が20件以上 のいずれかを満たしていればTRUEを返す
A列:氏名 | B列:売上 | C列:出勤日数 | D列:ボーナス対象? (AND関数) |
山田 | 105000 | 19 | =OR(B2>=100000,C2>=20)→TRUE |
田中 | 95000 | 21 | =OR(B3>=100000,C3>=20)→TRUE |
鈴木 | 95000 | 18 | =OR(B4>=100000,C4>=20)→FALSE |
解説:
- 山田さんは売上のみを満たした → TRUE(ボーナス対象)
- 田中さんは出金日数のみを満たした → TRUE(ボーナス対象)
- 鈴木さんは両方とも足りない → FALSE
OR関数の応用テクニック|仕事で役立つ活用法
応用テクニック①:IF関数とOR関数をネストして複雑な条件を判定する
例えば、売上が10万円以上または契約件数が5件以上の人を「優秀」と表示し、それ以外は「要フォロー」とする場合などに使えます。
メリット:
条件をひとつずつ確認しなくても、「どちらかを満たしていればOK」という簡潔な判断が可能になり、営業管理や人事評価などにも応用できます。
A列:氏名 | B列:売上 | C列:契約件数 | 評価 (IF+OR) |
佐藤 | 120000 | 3 | =IF(OR(B2>=100000, C2>=5), “優秀”, “要フォロー”)→優秀 |
鈴木 | 80000 | 6 | =IF(OR(B3>=100000, C3>=5), “優秀”, “要フォロー”)→優秀 |
高橋 | 70000 | 2 | =IF(OR(B4>=100000, C4>=5), “優秀”, “要フォロー”)→要フォロー |
応用テクニック②:AND関数との違いを理解して使い分ける
違いとメリット:
- OR関数:「どちらか1つでも条件を満たせばOK」→ ゆるめの条件
- AND関数:「両方満たす必要がある」→ 厳しめの条件
業務で使い分けることで、柔軟な判定処理が可能になります。
OR関数 よくある質問(FAQ)
よくある質問(FAQ)をまとめました。
- Q1: OR関数はIF関数と必ず組み合わせて使うのですか?
- A1: 必須ではありませんが、IF関数と組み合わせることで「条件に応じた処理」を実行できるため、実務ではセットで使うことが多いです。
- Q2: OR関数とAND関数の違いがわかりません。
- A2: OR関数は「いずれか1つでも条件を満たせばOK」、AND関数は「すべての条件を満たす必要がある」という違いがあります。
- Q3: OR関数に何個まで条件を入れられますか?
- A3: 最大で255個の条件まで設定可能です。ただし、実務では3~5条件程度で使われることが一般的です。
- Q4: 複数のOR関数を入れ子にできますか?
- A4: はい、可能です。ただしネストが深くなると可読性が下がるので、複雑な処理は分割したほうがベターです。
- Q5: OR関数を使うときにエラーが出やすいケースは?
- A5: 引数の区切りが「カンマ(,)」ではなく「セミコロン(;)」になっているなど、書式ミスが多いです。日本語版Excelでは特に注意が必要です。
OR関数のまとめ
OR関数は「どれか1つの条件を満たせばOK」という柔軟な判定が可能な論理関数です。IF関数との組み合わせにより、複雑な条件分岐も簡単に処理できます。初心者でも習得しやすく、実務での活用幅も広いのが特徴です。
【ポイント整理】
- OR関数は、条件のうち1つでもTRUEであればTRUEを返す
- IF関数と組み合わせることで、判定処理が自動化できる
- AND関数との違いを理解して、場面に応じた使い分けが大切
- 条件は最大255個まで指定可能
- 比較式や記号のミスに注意して正確に記述すること

これでOR関数もバッチリだ!レッツ筋トレ!
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