エクセルで文字列の一部を変更したいとき、見つけたキーワードだけを置き換えたいときに便利なのが「SUBSTITUTE関数」です。たとえば「田中さん」を「田中様」に一括で変える、セル内の改行や記号を削除する、全角スペースを半角に変換するといった、文字列の整形に欠かせない関数です。
この記事では、初心者向けにSUBSTITUTE関数の使い方や構文、よく使われるパターン、改行削除や複数置換のコツまで図解付きでわかりやすく解説します。
SUBSTITUTE関数（マッスルたけちゃん）
SUBSTITUTE関数とは？（初心者向け解説）
SUBSTITUTE関数は、文字列の中の指定した文字や単語を別の文字列に置き換える関数です。たとえば、「株式会社ABC」を「(株)ABC」に変えたり、「\n」（改行コード）を空白に置き換えるなど、自由に編集できます。
Excelでデータ整形やCSV出力前の文字処理に重宝される関数で、初心者でも使いやすいのが魅力です。
SUBSTITUTE関数の特徴
- セル内の特定の文字列だけを狙って置換できる
- 改行や記号の削除にも使える（CHAR関数と併用）
- 第4引数を使えば「何番目の出現だけ」置換可能
- 全角スペースや特定の記号を一括置換できる
- 他の関数（IF、TRIMなど）と組み合わせるとさらに便利
SUBSTITUTE関数の構文（入力方法と引数）
SUBSTITUTE関数の基本構文は以下の通りです。
【引数の説明】
| 引数名 | 説明 |
| 文字列（必須） | 置き換えの対象となる文字列やセル参照（例：A1） |
| 検索文字列（必須） | 変更したい元の文字列（例：「さん」） |
| 置換文字列（必須） | 新しく置き換える文字列（例：「様」） |
| 置換対象番号（任意） | 何番目の出現を置き換えるか。省略するとすべて置き換えます。 |
SUBSTITUTE関数の使い方（具体例付き）
SUBSTITUTE関数の使い方を説明します。
改行（CHAR(10)）のスペース置換
改行も置換ができます。
SUBSTITUTE関数の応用テクニック｜仕事で役立つ活用法
SUBSTITUTE関数は「特定の文字を別の文字に置き換える」だけではありません。他の関数と組み合わせることで、より実践的なデータ処理が可能になります。ここでは、業務で役立つ2つのテクニックをご紹介します。
応用テクニック①：TRIM関数と組み合わせて全角スペースを半角スペースに整える
目的：全角スペースを半角に変えて、さらに前後の余計なスペースも除去する
| A列：元データ | B列：整形後データ |
| 株式会社 マッスル | =TRIM(SUBSTITUTE(A2,” ”,” “)) → 株式会社 マッスル |
メリット：
- 全角スペースの削除と半角スペースへの変換を一括で行える
- TRIMで前後のスペースも整えられるため、CSV出力や印刷時に見た目が整う
応用テクニック②：IF関数と組み合わせて「-」が含まれているときだけ除去する
目的：一部に「-（ハイフン）」が含まれているセルだけを処理したい
| A列：商品コード | B列：整形後データ |
| プロテイン-001 | =IF(ISNUMBER(SEARCH(“-“,A2)),SUBSTITUTE(A2,”-“,””),A2) → プロテイン001 |
メリット：
- 条件付きでSUBSTITUTEを使えるため、データ全体の中でも特定の文字が含まれる場合だけ処理できる
- 大量データでも柔軟に対応可能
SUBSTITUTE関数 よくある質問（FAQ）
よくある質問（FAQ）をまとめました。
- Q1: SUBSTITUTE関数がうまく動きません。なぜですか？
- A1: 検索文字列が存在しない場合は何も置き換わりません。全角・半角の違いやスペースに注意してください。
- Q2: セル内の改行だけを消したいのですが、できますか？
- A2: できます。改行は CHAR(10) として扱い、 SUBSTITUTE(セル,CHAR(10),””) のように指定してください。
- Q3: 全角スペースを半角に変換したいのですが？
- A3: SUBSTITUTEで “ ”（全角スペース）を ” “（半角スペース）に置換できます。
- Q4: 複数の文字を一括で置き換えるにはどうすればいいですか？
- A4: SUBSTITUTE関数をネスト（入れ子）にして複数回使うことで、複数文字の一括置換が可能です。
- Q5: SUBSTITUTE関数のエラー対処法は？
- A5: 通常は構文ミス以外ではエラーは出にくいですが、意図しない結果が出た場合は対象文字列・置換文字列の指定にミスがないか確認しましょう。
SUBSTITUTE関数のまとめ
SUBSTITUTE関数は、エクセルで文字列を自在にコントロールしたいときに非常に便利な関数です。特定文字の削除や置換、改行処理、全角半角の変換など、多様な実務ニーズに対応できます。
【ポイント整理】
- 文字列の中の特定文字を別の文字に置き換えることができる
- 改行削除には CHAR(10) を使う
- 全角スペース→半角スペース変換にも活用できる
- 他関数（IF・TRIMなど）との組み合わせで処理の幅が広がる
- エラーが出た場合は構文・対象の文字列を見直す
これでSUBSTITUTE関数もバッチリだ！レッツ筋トレ！
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