MIN関数は指定した数値の範囲から最小値を検索するエクセル関数です。最大値を検索するMAX関数と反対の機能を持ち、最小値を知ることでデータ分析や計算に役立ちます。
MIN関数とは(マッスルたけちゃん)









MIN関数とは(初心者向け解説)
MIN(ミニマム)関数は、選択したセル内の数値の中から最小値を求める関数です。文字列、論理値、空白セルは無視します。選択したセル内に数値が無い(全てが文字列など)場合は、0が返されます。
MINA(ミニマムエー)関数は、選択したセルに文字列や論理値がある場合も、それらすべてから最小値を求める関数です。文字列は0とみなし、論理値はTRUEが1、FALSEが0とみなし、空白のセルは無視します。
- 数値から最小値を求めたい場合はMIN関数
- 数値以外からも最小値を求めたい場合はMINA関数
- 数値以外は0もしくは1とみなして最小値を求める
- 文字列は無視する(一部例外あり)
最小値を求めるのは色んな所で出てきますが、具体的にはこんな時に使います。
- 各月の最低気温を求めたい
- 点数の一覧から最低得点を求めたい
- 売上実績の一覧から一番低い売上地域を求めたい
MIN関数の特徴
- 指定した数値範囲から最小値を検索する
- 数値のみを対象とし、文字列や空白セルは無視
- 複数の範囲を指定可能
- 条件による最小値の検索は MINIFS関数 を使用
MIN関数の構文(入力方法と引数)
MIN関数(MINA関数)の書式を確認します。
それぞれの引数には以下のような意味があります。
- 値1・・・最小値を求めたい数値を含むセルやセルの範囲を指定。
- 値2・・・設定は任意。最小値を求めたい数値を含むセルやセルの範囲を指定。
それぞれの引数には以下のような意味があります。
- 値1・・・最小値を求めたい値を含むセルやセルの範囲を指定。
- 値2・・・設定は任意。最小値を求めたい値を含むセルやセルの範囲を指定。
MIN関数の使い方(具体例付き)
MIN関数もMINA関数も使い方は簡単です。最大値を求めたいセルの範囲を指定して終わりです。
【セルの範囲を指定する方法は3つ】
- 直接記述する
- マウスでドラッグしてまとめてセルを選択する
- 1つずつセルを選択する
【具体的な記述例】MIN関数の場合
- セルのA1、A2、A3を選択する場合
数式バーもしくはセルには「=MIN(A1:A3)」もしくは「=MIN(A1,A2,A3)」のように記述します。 - 連続したセルならば、マウスで複数のセルをドラックするだけで選択可能です。
- 連続していないセルならば、「Ctrl」ボタンを押しながら複数のセルをドラッグするだけで選択可能です。
今回はB2,B3,B4,B5,B6,B7,B8を選択したいので、
MIN(B2,B3,B4,B5,B6,B7,B8)もしくはMIN(B2:B2)となります。
MINA関数もセルの指定方法は同じです。
MINA(B2,B3,B4,B5,B6,B7,B8)もしくはMINA(B2:B2)となります。
MIN関数とMINA関数の違い
MIN関数とMINA関数について、下図を用いてもう少し深く説明します。9行目にはMIN関数(赤枠内)、10行目にはMINA関数(青枠内)を入れています。
それぞれ各月の最小値(最低点)を求めています。5-8月にはセルに文字列、空白セルを準備しています。
関数の引数に、文字列を含むか含まないかで結果が変わっています。
4月は選択範囲はすべて数値なので結果は変わりませんが、5,6,8月のMINA関数の最小値は0、7月はMIN関数、MINA関数で変わりません。理由はMIN関数は数値以外は無視しますが、MINA関数は無視するセルとみなしがあり、みなしの数は0もしくは1となり、最小値に影響を与えています。ポイントをまとめるとこうなります。
- MIN関数は文字列、論理値、空白セルは無視
- MINA関数は文字列は0とみなし、論理値はTRUEが1、FALSEが0とみなし、空白のセルは無視
5,6,8月には文字列が含まれているので、MIN関数は最小値の72、MINA関数は文字列を0とみなし、最小値として0を求めています。7月は、空白セルを無視するので、最小値は72となります。
空白セルはMIN関数、MINA関数には影響がない(後述)ので考えなくてよいですが、選択しているセルの範囲の数値次第では結果が変わらないです。こちらが結果に影響がない具体例です。
こちらはある地域の1-3月の最低気温(℃)です。結果はMIN関数でもMINA関数で変わりません。理由はそれぞれの関数には無視するセルとみなしがありますが、みなしの数は0もしくは1なので、最小値には影響を与えないためです。

指定したセルの範囲次第で結果が変わることがあるから注意してくれよな!マッスルたけちゃんはMIX関数しか普段は使わない。
MIN関数の応用テクニック|仕事で役立つ活用法
応用テクニック① 条件付き最小値を求める(MINIFS関数)
MIN関数単体では条件を指定できませんが、MINIFS関数を使うことで、特定の条件を満たす最小値を取得できます。
この数式では、「商品A」に該当する行の中から最小売上を求めます。
応用テクニック② IF関数と組み合わせる
この数式では、最小値が5000未満であれば「要改善」、それ以外は「問題なし」と表示できます。
MIN関数 よくある質問(FAQ)
よくある質問(FAQ)をまとめました。
- Q1: MIN関数が空白セルを含む場合はどうなりますか?
- A1: MIN関数は空白セルを無視し、数値の中で最小値を取得します。
- Q2: MIN関数がエラーになる原因は?
- A2: 範囲に数値が含まれていない場合や、誤った引数を設定している場合、エラーが発生することがあります。IFERROR関数を併用するとエラーを回避できます。
- Q3: MIN関数とMINIFS関数の違いは?
- A3: MIN関数は単純に最小値を取得するのに対し、MINIFS関数は条件を指定して最小値を求めることができます。
- Q4: MIN関数で複数の範囲を比較できますか?
- A4: はい、MIN関数はカンマ区切りで複数範囲を指定し、その中から最小値を取得できます。
- Q5: 数値以外のデータが含まれている場合、MIN関数はどうなりますか?
- A5: MIN関数は数値以外のデータを無視し、数値の最小値を返します。
MIN関数のまとめ
MIN関数は指定範囲内の最小値を求める関数で、データ分析や業務の効率化に欠かせません。条件付き最小値を求める場合はMINIFS関数を活用し、エラー回避にはIFERROR関数と組み合わせるのが効果的です。
【ポイント整理】
- MIN関数は指定範囲内の最小値を求める関数
- 数値のみを対象とし、文字列や空白セルは無視
- MINIFS関数を使えば条件付き最小値を取得可能
- IFERROR関数と組み合わせてエラー回避が可能
- 複数範囲の比較も可能

MIN関数とMINA関数は似ているが、考えるのが面倒な場合は、MIN関数を使えば問題ないだろう。マッスルたけちゃんも普段はMIN関数しか使っていないぞ!
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